“なかの いーぶっく すぽっと”について

中野区立中央図書館で、「なかの いーぶっく すぽっと」というのが2月17日から始まったのをウェブで知りました。ウェブではプレスリリース的な情報が多く、個人の感想のような情報が見つけることができなかったので、先週、少し時間があったときに、どんなものだろうと思い、中野区立中央図書館まで行って試してきました。

なかの いーぶっく すぽっとは、図書館内の限られた範囲内で、スマホやタブレットを使って絵本や名作文学、コミックなどを閲覧できるというもの。アプリをインストールする必要はなく、ウェブブラウザで閲覧します。図書館のタブレットが置かれているコーナーのほか、自分のスマホ等で見ることができるコーナーもあります。詳しく知りたい方は以下のリンク先をご覧ください。

https://www3.city.tokyo-nakano.lg.jp/tosho/riyou/index.html

http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1502/26/news020.html

少なくとも現時点ではコンテンツ数は少ない(絵本80点、名作文学63点、コミック450点)です。実験的な試みのようなので、この点はまあ仕方ないかなとは思います。

文学作品は文章のみのものです(だと思います。全部を見たわけではないので)。これがとても読みづらい。リフローではなく固定レイアウトになっており、タブレットの画面の大きさよりも、紙の本でいう版面(あるいは用紙サイズ)のほうが大きいため、1行ごとに上下にスワイプする必要があります。はみ出したサイズが最小らしく、縮小ボタンを押しても1行を見渡せるような表示にはできません。スマホの小さな画面を意識したのかもしれませんが、あれではとても読書に集中できないのではないでしょうか。

コミックは現状、すべてが手塚治虫作品。こちらも版面の方が画面より大きいのですが、コマごとに見ていくので文学作品ほど読みづらくはありません。モーションコミック(だったかな)というのもあり、試みとしては面白いなと思いました。

それらに対して、絵本は初期状態で見開き全体が表示されます。ただこれは子供がみるにはどうなんだろうというのが正直な感想。スマホに比べればタブレットは大きいとはいえ、やはり絵本と比べるとサイズがどうしても小さい。絵本はある程度の大きさでみたほうが子供も喜ぶんじゃないでしょうか。また絵本に限らずですが、拡大縮小がピンチイン、ピンチアウトではできないのも、せっかくタブレット(スマホ)で見るのになあと思いつつ操作していました。

マイナス方向の意見が多くなってしまいましたね。中野区民でもないのに文句が多くてスミマセン……。まあでもさまざまな試みがたくさん出てくるのは良いことだと思っていますので、ぜひ頑張ってほしいところです。